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2023年で、NFTコミュニティ運営歴が3年目になります。
私がお送りするのは、正真正銘の現場の声です。
タイトルは、「NFTコミュニティ運営3つの落とし穴」です。
どんな論理的なレポートより、価値があると思います。
というのも、コミュニティは人間の集まりです。
つまり、定量化できないのです。
定量化できない領域は、経験>数字になる。
定量化できるもの
参加者数
参加者推移
メッセージ数
チャンネルの既読数
アクティブなチャットユーザー
定量化できないもの
コミュニケーションの品質
メンバーの相互交流
コミュニティの雰囲気
これからの参加者数
なんとなく、「定量化できないもの」の方が大事そう!というイメージは持ってもらえたでしょうか。
今回は、コミュニティ運営の3つの落とし穴というタイトルで「私の経験」をお話しします。
コミュニティをこれから運営したい人にとっては、そのまま使えるスキルになります。
コミュニティで楽しみたい人にとっては、運営視点を手に入れられます。
どんな人にとっても、「なるほど、役に立った!」と思ってもらえるようなボリューム満点の内容ですので、ぜひ最後までご覧ください!
📚本日のコンテンツ
【①】短期と長期のメンバー
【②】純粋に楽しむ>インセンティブ
【③】リソース問題
コミュニティ運営はすき家のワンオペ?
期待値高すぎ問題
ファウンダーの熱意=コミュニティの熱狂
Azuki式:コミュニティに熱狂を生む方法
短期と長期のメンバー
コミュニティメンバーには、短期メンバーと長期メンバーがいます。短期メンバーが悪で、長期メンバーが善ということではなく、どちらのメンバーもかかせませんし、運営者は感謝すべきです。ただ、コミュニティ運営者として、短期軸・長期軸は認識すべきです。メンバー間あるいは運営とメンバー間で、しばしば利害の衝突が起きます。不特定多数の人が集まる以上、全員が100%納得することはできません。もちろん、コミュニティマネジャーとして、最善は尽くすべきです。しかし、1番にフォーカスすべきなのは、長期メンバーです。彼らがいないと、コミュニティを存続していくことは難しくなります。
アクションプラン
運営者
・短期の施策を用意する Ex プレゼント企画
・長期の施策を用意する Ex 貢献者SBT配布
参加者
・短期メンバーと長期メンバーがいることを理解する
純粋に楽しむこと>インセンティブ
クリプトのプロジェクトは、インセンティブが全てだと言われますが、それは少なくともNFTにおいては間違いです。僕は、プロジェクトをはじめたての頃、インセンティブを最重要視していました。いくつものプレゼント企画・限定特典などに時間・コストを割きました。しかし、それは長期的に見て悪手になりました。やっている時は、確かに盛り上がります。ですが、やめた瞬間、コミュニティの熱狂は徐々に冷めていきます。つまり、インセンティブの終わり=コミュニティの終わりになるのです。プレゼント企画を多く連発したプロジェクトは、1〜3年後に厳しい戦いに強いられる可能性があります。私の場合は、途中で「これは、消耗戦になるな」と途中で気がつくことができ、軌道修正することができました。お金では測れないコミュニティ体験を生み出しましょう!
アクション
運営者
インセンティブに頼らず、純粋に楽しめるコミュニティをつくる Ex スペース、トーク、ビルド
参加者
「何」が人を集めているのか調査する。Ex プレゼントなのか、Founderの人間性・熱意なのか
リソース問題
自分の考えたことが、すべて実行出来たら嬉しいですよね。私もそう思います。しかし、現実的にはそうもいきません。
僕のように、クリエイターやエンジニアである場合は、リソース問題が発生します。NFTプロジェクトの問題点として、「開発が遅い」などがあると思います。
確かに、サボっている人も中にはいるのかもしれませんが、99%のプロジェクトは、全力で取り組んでいるはずです。では、なぜこの問題が起こるのでしょうか?理由は、2つあると思います。
人が雇えないプロジェクト=すき家のワンオペ
NFTには、確立されたビジネスモデルがありません。継続的に収益を安定化させる仕組みがないのです。つまり、人員(人件費)を増やせないということです。
NFTプロジェクトは「大企業」というイメージかもしれませんが、99%のPJが、運営=クリエイターです。ゆえに、期待よりも制作が遅くなるのです。
単純な労働力がx1ということです。飲食店に例えると、すき家のワンオペ。もちろん、1人でも飽きさせない仕組みをつくる努力はすべきということは最後に付け加えておきます。
期待値が高すぎる
遅いと感じるのは、期待値が高すぎる場合が、ほとんどです。ここでは「ゲーム」を例として出します。2ヶ月くらいでできると思っていたゲームは、その後に作り始めることが大半です(もちろん事前準備はある)。
理由は、2〜3年かけて作ってから出すとこのクリプト・NFT市場では、新規性のない「古いもの」として扱われるからです。
そして、ゲーム制作は、2ヶ月で良いものはできません。「制作が遅い」は、開発現場と市場の認識の違いが生んだものです。
リリースする時の訴求を、控えめにすれば良いという意見もあるかもしれません。しかし、このバランスは非常に難しいです。
大きく成功したプロジェクトは、過度な期待によって生まれたものばかりですし、ある程度のワクワク感を生み出さないとエンタメ業界では何の体験価値も与えないことになります。
もちろん市場には競合他社もいます。なので、「訴求を控えめにすべし」という綺麗事だけでは、成り立たないのがNFT市場です。
条件が悪いなら「市場拡大・熟成を待つ」という意見もあるかもしれません。しかし、時代を作るのは黎明期に挑戦したチームです。
つまり、現在のNFT市場は、複雑な事情の上で成り立っているのです。時間とともに、市場に受け入れられ、チームも適応していくのが新興市場です。
まさに、急速に発展しているドバイなんかもそうです。僕が会社を設立した後に、「仮想通貨規制局(VARA)ができたので、管轄変わりました」みたいなメールがきました(笑)
※NFTプロジェクトには、1)外注パターンと2)自分で制作パターンがあると思います。①は、イベント会社で、②は、ゲーム会社に近いと思っています。同じNFTプロジェクトでも、全く違うジャンルがあることを理解すると面白いですよね。
アクションプラン
運営者
Discordで、1日1回以上のコミュニケーションをとって、ギャップを埋めていく。
参加者
クリエイターを応援してあげる。Ex 引用ツイート
ファウンダーの熱意=コミュニティの熱狂
これまでは、コミュニティが陥りがちな罠3つについてお話ししました。
ただ、最後に重要なことを付け加えておきます。それは、何よりも「熱量」が大事だということです。
ここまで、ロジックばかり話してきました。最後にあえて、精神論的にまとめます。
僕が、NFTコミュニティ運営を「日本最長(約1.5年)」で続けられているのは、「単にNFTが好き」という熱意です。成果が出ない時も、仲間に裏切られた時も、罵詈雑言を吐かれたときも、絶対にやめませんでした。危ないシーンはいくつもあったはず(笑)
チャレンジをする中で、必ず嫌だな...と思う瞬間を乗り越えられるかは、それが好きかどうかにかかっています。何が起こっても乗り越えられるのは、熱意があるからです。
追伸:Azukiのファウンダーもやめなかった
海外ブルーチップのAzukiのファウンダーのザガポンド。彼は、3度もNFTプロジェクトを失敗しました。しかし、NFTをやめませんでした。そして、Azukiを軌道に乗せることができました。その後、大炎上も経験しました。でも、やめませんでした。
むしろ、その苦難の経験は、Azukiコミュニティでも語り継がれています。苦難を経験したコミュニティに勝るものはありません。
信じてくれる人だけにフォーカスする。何があっても続けるしつこさが勝負のキーポイントです。一緒に乗り越えていきましょう!